ふろぞうの覚え書き

温泉とか・・・

中川温泉 信玄館

このところ天気が荒れたり、曇りがちだったりが続いていたが
久しぶりに薄日が差していたので出かけることにした。
前から気になっていた中川温泉の信玄館。
駐車場で車のドアを開けると滝のような水音が聞こえる。
すぐ下の川は峡谷というほどではなく、ガレ場の河原部分もあり
川幅は5m以上あるか。

受付に着くと、日帰り温泉は11時半からとのことで
広々とした和風のロビーで15分ほど待つことになった。
既に男性4人組と中年夫婦の6人が風呂待ちのようだ。
いつもならばまっしぐらに風呂に向かうのだが
鯉の池がある中庭を眺めながらゆったり待つのもなかなか良い。
さてどんな湯なんだろうと、少しわくわく感が増す。
時間になり浴場へ移動する頃には、客は男女20人程になっていた。

案内された大浴場「夢幻の湯」には、広々とした内湯と露天の寝湯がある。
無色透明でほんの微かに芳香を感じるお湯で
柔らかな湯ざわりのアルカリ性単純温泉
湯口の周辺には石灰質の白い析出物が見られる。
循環・消毒はあるとしても、なかなか温泉らしさを味わえる。

川側に面した露天の寝湯は、体育座りだとちょうど腰湯となるくらいの深さで
のぼせずに長湯可能。

本日のサプライズ。
なんと露天の目の前にある桜の木が満開だ。
来る道すがら、車窓から何度か見えた桜で花見気分になっていたが
ここに来てまさに「圧巻」の満開桜で花見露天風呂とは。
だれかが導いてくれたような気がして感謝。

桜があるからと言って景色が遮られることはなく
川を挟んだ対岸は小高い山になっていて斜面は雑木林。
新緑の季節もまた絶景だろう。

山の頂の上からおひさまが降り注ぐ。
曇りがちだった空がいつのまにか青くなっていた。

花見湯を堪能し大浴場を出て、
少し館内を探検しようかとうろうろしていたら
ラフな格好のお兄さんが「お風呂いかがでしたか?」
と声をかけてきた。
なんだこいつ馴れ馴れしいと思っていたら、ここのスタッフさんのようで
「もうひとつ露天があるのでよかったらどうぞ」と教えてくれた。
もちろんです。行きます。
案内されたのは「千石の湯」。
簡素な脱衣場すら露天で、洗い場もないが
自然な風景に馴染んだ広い岩風呂は開放感抜群。
大浴場の露天は眼前が山だったが
こちらは下る川を右岸から追うような見晴らしで
その先にのどかな山間の風景が広がる。
他に客はおらず、まるで貸切露天風呂のようだった。

バッタリ声をかけてくれたお兄さんに感謝。
幸せな気分で退館。
信玄館さん、ありがとうございました。
泊まりで来るのもよさそうです。

今回めずらしくタオルを買ってみた