ふろぞうの覚え書き

温泉とか・・・

日本温泉名人(温泉検定)

日本温泉協会が年1回実施している「温泉検定」を受講してきた。

温泉の民間資格といえば「温泉ソムリエ」が有名だが
温泉ソムリエが半日のセミナーで無試験なのに比べて
この温泉名人の方は午前・午後みっちり講義があり最後に試験まである。

温泉ソムリエは「温泉は楽しく」「マナーを守って楽しく入浴」
のモットーが示すように、個人が温泉を「楽しむ」為の知識を主眼にしているようだ。
セミナーも話術巧みな講師陣の話を聞き入っているうちに知識が身に付き、
さらに興味が湧くような気軽な雰囲気である。
テキストは400ページ超のボリュームだが平易な文章で
読み物的あるいは雑学的なトピックもあり読みやすい。

一方、温泉名人の方は以下の6科目について各専門家の講義を受ける。
・温泉総論
・温泉地学
・温泉化学
・温泉医学
温泉法
・温泉観光学

テキストは科目毎の章立てで教科書的なつくりではあるが、
執筆者の見解(たとえば現行の法制度に対する解釈や問題点等)も記されており
温泉ソムリエに比べてかなりアカデミックな内容となっている。
また科目によってはテキストとは別にレジュメ等が用意される。

講義内容は温泉ソムリエとかなり重複するが、中身は濃い。
新たな知識も得られ、また温泉ソムリエセミナーで得た知識を
体系的に整理することができて大変有意義だった。

ちなみに受講者の年齢層は40代~50代が多いようで
温泉ソムリエよりは高めな印象。

配られる資料の中に温泉ソムリエ(温泉百貨店)のパンフレットもあったので
双方反目するものではなく、互いに協力・補完できる関係なのだろう。

最後の試験は各科目10問で計60問、すべて4択問題だ。
6割(=36問)の正解で合格となる。
中にはテキストに全く記載されておらず
講義でも触れらていない事柄も数問出題されていた。
満点を取るにはテキスト外の広範な知識が必要だが
6割正解なら、講義をしっかり聞けば可能性は充分ありそう。
合否結果は後日郵送で通知される。

机に座って1日講義を受けるなど
遠い昔の学生時代以来で老体にはかなり堪えた。